2]共通基盤ソフトウェアの開発
まず、取引の流れを整理するための「業務フロー」の検討が行われ、輸出、輸入の事務の流れ、使用する書類、権利移転を行うにあたり考慮すべき点等を整理し、プログラム作成に入っています。送受信されるメッセージの中に入る文書の項目を、UN/EDIFACTやSWIFTに基づいて標準化することにより、転記作業の自動化や異なる文書間の差異のチェック作業を自動化することを図っています。
また、貿易金融EDIが具備すべき認証機関、登録機関との利用規約の整備も進んでいます。
貿易金融EDIの実用化に向けて、関係者の努力が重ねられているところです。
3]他EDIとの接続
TEDIはナショナルプロジェクトであるため、行政関連のシステム、NACCS(Nippon Automated Cargo Clearance System)やJETRAS(Japan Electronic Trade System、通商産業省が所管する外為法等に関する輸出入新制・承認を電子的に行うシステム、一部業務は昨年12月から稼動を開始しており、フル操業は本年4月3日からとなっている。) との接続を図ることとしているほか、BOLEROとの接続を予定しています。
2. 貿易金融EDI化
2-1. 意義
Q2-1-1:EDI化の意義を明らかにしてください。
1]紙の書類を使用する場合には「転記」が必要となります。
船積段階だけを見ても、荷主がインボイスを作成すると、それを参照しつつ、通関指示情報や船荷証券のもととなるD/R(Dock Receipt)情報を作成しています。
もし、インボイスがデータ(電子情報)で入手でき、かつ以後の作業に必要となる各種文書の各項目と整合性が保てれば、以後の作業を自動化することが可能となることは容易に想像されます。更に取引の源流を遡れば契約、更には見積り段階から電子化できれば一層効果が増大することも理解に難くないところでしょう。