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1-2. 電子化の研究・開発の歴史

 

Q1-2-3:電子船荷証券に関するNCITD(アメリカ貿易手続簡易化委員会)の提案について教えて下さい。

NCITDの法律問題作業部会は、船荷証券のような流通性書類を使用する取引慣行および船荷証券それ自体を廃止する可能性について調査研究着手しましたが、特定の取引では代金決済と権利移転のために、依然として船荷証券のもつ流通性が必要であるとの結論に達しました。そこで、NCITDは、ECE/WP.4の1990年9月会期に、貿易取引において長年にわたり使用されており、また各国の法律で規定されている紙をベースとする流通性船荷証券に相当する電子メッセージを開発するために必要なガイドラインを手続きについて提案を行いました。

この提案によると、まず、すべての関係当事者が契約によって拘束されるフレームワークが必要で、第三者登録機関が運送契約関係当事者間のEDIコミュニケーションを担当することになります。特に電子船荷証券の流通性を保証するためには、船荷証券に表彰されている権利の移転を合法化させる裏書の機能を含めて、現行の船荷証券がもっている機能を十分に考慮しなければならないことを強調しています。

NCITDの電子船荷証券は、次の3つの概念に基づいています。

1]管理機関(Control Party)は、荷送人または運送人が指定したコンピュータ通信会社で、信頼性の高い通信サービスの提供、すべての伝送記録の保管、荷送人およびそれ以降の荷受人に対する個人認証コードの提供および認証などを行います。

2]個人認証コード(Individual Authentication Code;IAC)は、署名の代わりに伝送されたデータの真正性(authenticity)を確認するために管理機関が無作為に選定したコードで、権利が移転する都度変更され、管理機関が確認した最後の個人認証コードの所持人が運送貨物の所有者として認められることになります。

3]船荷証券の固有番号(Unique Bill of Lading Number)は、 運送人が受け取った貨物を識別する目的に使用するため最初に与えられるB/L番号です。

NCITDの提案の長所として、次の諸点を挙げることができます。

1]完全な電子的方式による取引を実現するための機能的アプローチを採用したこと、

2]電子船荷証券メッセージの伝送はUN/EDIFACT標準に準拠して行われること、

3]管理機関として、中央登録機関を特定はしないで、運送人または荷送人が指定するVANを使用すること、

 

 

 

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