それから、増税はいけない減税だけしろというのは、車を買いやすくして、たくさん売ろうという魂胆ではないか、というご批判がありますが、むしろ燃費のいい車を減税していただければ、それによって燃費のいい車の普及がふえる。そうすれば省エネにもなります、こういうことを申し上げているわけです。燃費のいい車が売れるようにするためには燃費のいい車を減税することが大事ではないでしょうか、こういうことを申し上げているということです。
それから、佐和先生の、10年先をだれが見通せるのか、というお話ですが、これはやはり行政というものが介入して一つの目標値を立てようとする場合は仕方がない話だと思うんですね。したがって、先ほど佐和先生がおっしゃったように、難しければ変えればいいし、容易に達成できるのなら、これまた変えればいい、こういうことです。
○佐和 では、何のためにそんな目標設定するんですか、いつでも変えられるのなら。
○香川 いや、目標を設定するということは、先ほど来申し上げていますように、CO2削減にある一定のめどをつけようとしているもので、そのためにはどういうことをやればいいのかということを明確にしようというものです。単体の燃費をどうすれば350万トンのCO2削減目標がどの程度達成可能かということが明らかになっていく、こういうことです。もう一つ、神野先生が、なぜグリーン税制を恐れおののくか、とおっしゃいましたが、別に恐れおののいているわけではありませんで、これは、長い歴史を見ますと、自動車はどんどん増税されてきたわけですね。我々はいつも言っていますけれども、かなり重い税金を自動車というのは負わされている。もっとも、もっと自動車に税金をかけた方がいいというご意見の方もいらっしゃるかもしれませんが、それは別にして、我々の立場としては、既にもうかなり過重な税金を自動車そのものが負担しているということで、それならば減税ということを中心にやっていただくのが一番いいのではないか、こういう趣旨でございます。