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何か自動車会社の首を締めるとか、そういうような提案にはなっていないので、そういう今までの価値基準に加えて環境という価値基準を入れましょうと言っているだけですので、私としてはそう恐れおののかれることではないということだと申し上げるしかないんです。

 

○浅岡 一点いいですか。私も6%削減が不可能だと、こういうことを申し上げていることではなくて、しかし、きちっとした政策措置はつけなくてはいけない。省エネ法の改正の部分は確かにマイナス23%効率を上げるんだ、こういう話ですけれども、佐和先生もおっしゃっていたように、現在もう既に達成している車があるものを2010年とかいうふうな話をしているわけですから、本当に可能性はもっとある上に、今政府がしている勘定の上では本当はできないわけですから、勘定は合わないことには今なるはずです。それはエネルギー需要、消費量ないしは排出量の成り行き予測というものを大きくし過ぎているという部分を修正するということは多分一つ非常に大きな要因としてあるとは思いますけれども、きっとそこで埋め合わせするんだとは思うのですけれども、しかし、やはりこの機に具体的にこの経済的手法についてやれるところはやりかけていくということを拒まれているようなことでは、私は達成はどうだろうかという点を一つ心配するのと、それから、こういう業界の方が抵抗されるというのはある意味で、そのことによる低燃費車へ移行させる、あるいは小型車へも移行するようなことの効果というものを、逆に言えば業界もよくご理解があるからこそ何か抵抗があるのかなという気持ちもしますので、わかっていらっしゃるのであれば、余計のこと、やっぱり一緒にやりましょうというふうに思うわけです。

 

○石 佐和先生、一つだけ質問なんですけれども、先ほどおっしゃった97年、98年はCO2の排出量が減っていますよね。あれはやはり皆さんが言うように不況効果ではないんですか。

 

○佐和 いや、不況効果だけではないですね。例えば数字を申し上げると、さっき申し上げましたとおり、98年度というのはマイナス3.5%ですね。98年度の経済成長率はマイナス2%ぐらいだと思いますね。ですから、それを上回る率で下がっている。これは実際は家庭用なんかが減っているんですね。

 

 

 

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