ディーゼルエンジンというのは大変原始的なエンジンです。といいますのは、ピストンが上がってきて圧縮したときに軽油を噴くんですね。噴くということはどこから燃えるかわからない、大変原始的。ガソリンは噴射のタイミングだとか量とかいろんなことが制御できるものですから大変きれいにできるんですけれども、ディーゼルではなかなかきれいにすることが難しいという原理的なものを持っております。これを吸気のスワールだとかピストンヘッドにくぼみをつけたり、いろいろなことをして、馬力も十分出て、然もきれいな排ガスにできないか、という研究をやっております。その結果、ヨーロッパの車より馬力もトルクも大変いいというようなエンジンができつつございます。
研究段階では、NOxも、黒煙も、ハイドロカーボンも大変いい状況で完成しています。これをなんとか早く実用化したいと考えています。