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これが達成できております。いろいろなこと、空力もやる、車両重量も軽くする、当然排ガス対策もやる。こういう、IMAシステムと名づけさせていただきましたけれども、このエンジン、パワープラントとアルミボディーとの組み合わせで、燃費35キロを達成しています。

原理をご紹介させていただきますと、エンジンとミッションの間にモーターを入れます。このモーターをどう使うかといいますと、小さいエンジンで加速が必要なときはモーターで加速を援助してあげます。だから、1リッターのエンジンで1.5リッター並みの加速力ができます。しかし、それだけでは燃費はよくなりません。何で燃費がよくなるかと申しますと、このモーターは減速するときに発電機となります。減速するときに発電して、その電気エネルギーをバッテリーにためます。加速するときはこのエネルギーを使いますから、本来は捨てているとまるエネルギーを加速に使うということで燃費がよくなるというシステムです。

 

ハイブリッドシステム比較

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こちらも原理は全く同じです。これは電気自動車と同じようにモーターだけでも走れる状況があるということですけれども、やはり相当複雑な構造になります。燃費のとり分は余り変わりませんが、こちらの方はシンプルで摩擦も少なく、こちらの方が多少いいわけですけれども、これは普通のエンジンではやはりだめで、燃費を大変よくした1リッターの3気筒の小さいエンジンでございます。先ほど申しましたエンジンと、こちらにミッションがあるんですけれども、その間にモーターが入っている。10キロワットという大きなモーターですけれども、これが直結で入っております。バッテリーはニッケル水素(Ni-MH)バッテリーで、減速のエネルギーをここへためるわけです。このバッテリーでは電気自動車のようには走りませんが、小さいバッテリーで、補助の動力を与えるということでございます。電気自動車のバッテリーは400キログラムぐらいですけれども、それよりかなり小さいバッテリーで今の働きができます。

 

 

 

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