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カーシェアリングの運営では、運営に必要な費用はpay as you useの考え方に従ってすべてを利用料で賄うという考え方をするところもある。しかし、ここでの検討では、上記の仕訳を参考にして、1]車両維持費、および2]システム運営費は会員全体の会費で負担し、燃料費等の直接的費用(走行費)は使用者が使用時間と走行距離に応じて支払うものとして、マイカー、レンタカーとの比較をすると以下のようになる。

●カーシェアリングの会員負担金(単位:万円/月)試算例

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註)

1. 使用料は単純に走行距離ベースとした。

2. 保険がレンタカー扱いの場合

3. 走行距離は多めに使う人を想定したが、一台当たりの会員数が多いと物理的は困難なケースがある。

なおこの月3.4万円/世帯は通常のレンタカーを毎月3〜5回利用できる程度の出費であり、会員にとっては十分魅力的な費用である。しかし、環境負荷との関係では、誘発交通を抑制していく上では使用料を走行費分よりも高くしてシステム運営費などにまわし会費を下げること、また最小料金を高めに設定して短距離短時間使用を抑制することなど使用料のレベル、使用時間分と走行距離分の分担割合など会費と使用料金について工夫していく必要がある。

参考:最小利用会員2.0万円(=1.43万円+20円×300km)。

これはレンタカー1回1万円とすると2回/月以上利用する人なら有利(300km以上の人)となる。

 

 

 

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