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8] 物流の効率化・低公害化

輸送機関別のエネルギー消費では、乗用車が全体の47%の一方、トラックでは38%と環境に対する負荷は乗用車と大差あるわけでなく、特に都市間の交通では物流の比率が高くなっている。トラックの3/4がディーゼルエンジンであることを考慮すると環境への負荷に対して物流の問題はきわめて大きい。都市内では大型貨物の通行規制などもあるが、道路貨物の延びも見逃せず重要な課題である。また、渋滞による影響は今後さらに深刻となっていく。

京都会議でコンテナ化の推進なども指摘されているように物流の効率的なシステム再構築、また、低公害型のトラックの普及が望まれる。これには物流のインフラ整備や、輸送手段の選択連携、ロジスティックスによる効率化などのハード・ソフト面のシステムの問題のほかに、商習慣や適切なサービスレベルなどにも及ぶ様々な改善策がある。

・効率的輸送手段の選択のための通行、乗せ変えインフラ整備とモダールシフト推進、

・港湾整備、海運の推進による陸上輸送距離の短縮化、

・コンテナ対応・トレーラー化、あるいは、ITSの推進などで交通量の削減

・ジャストインタイムや宅急便の集荷・集配の共同化・システム化など

・ディーゼルエンジンの改善、交通渋滞回避と低公害型トラックの普及

●天神共同集配システム 個別配送より62%(台キロベース)減。(地区内集配ならさらに効率的)

●共同化の内容

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●共同化の効果

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注:昭和53年以前と昭和62年のシステム再構築時の実際比較調査による。

 

●EUのELCIDISプロジェクト…郊外部の配送センターと電気・ハイブリッドトラックの利用(パンフより)

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