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4) その他

・EUの環境政策

1994年のアムステルダムでヨーロッパ諸国の37都市でスタートしたカーフリーシティーネットワークは、クルマより環境に優しい交通を支援し、都市内交通を削減するため、普及、情報交換、技術の実現、あるいは管理を目指す都市観の連携をはかるグループである。現在ヨーロッパ60ほどの都市が参加している。その他、CITELEC,UTOPIA, ZEUS, ELCIDIS等様々な目的に従って各都市が連担してプロジェクトを進めている。

1. CITELEC

・90年2月2日電気自動車に関心あるヨーロッパ都市でスタート。現在は60都市。

・現在は60都市

目的

1]EVの性能、特色をメンバー都市に知らせる

2]都市への導入、利用者育成への参加

3]必要なインフラ整備支援

4]EVの都市交通へのデモンストレーションの組織化

5]ヨーロッパ市場においてEVのテスト、評価を実施

6]環境・都市計画・都市交通へのEVの影響を確定する

2. Car Free Cities Network

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・94年3月アムステルダムヨーロッパ60都市。

・当初は37都市

・より健康な環境、交通の安全性向上、エネルギーの効率的利用促進を達成する

・メンバー都市はより環境にやさしい交通手段を促進する

3. ELCIDIS (Electric Vehicle City Distribution Systems)

1997年より、THERMIE Probramme の一部として当初7都市とCITELECの協力でスタートした。都市部の大型トラック通行は環境面、交通渋滞等での問題があり、これを経済性、環境面から商品の配送システムを整備するなど、都市のロジスティックスを解決する目的で設立された。都市のフリンジ部分に配送センターを整備し都市内には小型の車両で配送するなどのシステムを構築する。車両は、電気あるいはハイブリッドの自動車を用いてクリーンで騒音のない都市環境に寄与するものである。

4. ZEUS (Zero and Low Emission Vehicles in Urban Sciety)

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ECのエネルギー部会(DG XVII)がすすめる無・低排ガス車のプロジェクトで、ストックホルム(スウェーデン)、コペンハーゲン(デンマーク)、パレルモ(イタリア)、ロンドン(英)、ヘルシンキ(フィンランド)のEC加盟国の都市を結んで、1500台のNGV電気自動車やハイブリッド車を購入し運用することを目指す。この組織は、欧州全体をカバーしつつあるCar SharingのNGO組織のスポンサーともなっているので、数百に及ぶ加盟自治体との関連は深い。また、Car Sharingをこういったエコカーで実施する例も増えてきている。

 

 

 

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