3) 温暖化防止京都会議
ブラジルで地球サミットが開かれたあと1992年頃から、ようやく日本でも地球環境問題に関心が集まるようになった。その後1997年末に京都において気候変動枠組み条約第3回締約国会議(COP3)(温暖化防止京都会議)が開かれ、環境ホルモン等の問題とともに、運輸部門では地球温暖化の温室効果ガスの排出量削減目標値が明記され、具体的な削減に向けて各国で努力が続けられている。1990年を基本に2010年前後には温室効果ガスの排出量を6%減という目標値が日本に課せられている。
近年のヨーロッパ各国における活発な公共交通の推進や都市行政は、基本的にこの環境問題克服に大きな目標を定めているためということができる。
●温暖化防止京都会議における運輸部門での二酸化炭素排出抑制対策
1. 交通機関ごとの省エネルギー対策
・エネルギー効率の向上
・エネルギー効率のよいものの導入
2. 貨物部門におけるエネルギー効率のよい交通体系の確立
・モーダルシフトの推進
・港湾整備におけるコンテナ貨物の国内陸上輸送距離の削減
・トラック積載効率の向上
・トレーラー化及び車両の大型化の促進
3. 旅客部門におけるエネルギー効率のよい交通体系の確立
・鉄道の利用促進
・バスなどの利用促進
・アクセス機能の向上