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はじめに

 

本報告書は、「地球環境事業将来ビジョン調査」についての検討結果をとりまとめたものである。

交通エコモ財団(略称)は、平成6年の設立以来、主として高齢者、障害者等に対するバリアフリー対策を中心に事業を行ってきた。平成9年には地球温暖化防止京都会議(COP3)が開催されることを契機に、地球環境問題の重要性がより強く認識され、同年より新たに地球温暖化問題を中心とした環境対策事業を開始した。

初年度は、広く地球環境問題について国民の意識の高揚を図るため、国際フォーラムの開催、エコドライブ推進運動の展開等、普及啓発活動を主に行うとともに、平成10年度には、パークアンドバスライド、モーダルシフト等のモデル事業や先進的な環境対策活動調査など具体的な調査研究事業を実施した。

しかしながら、これら事業の実績及びその効果は、発足後間もないこともあり、当財団に対する期待に適切に応えたものとは言い難く、十分に社会の評価を得るに至っていないと考えられた。当財団として交通の分野における環境問題に関し、21世紀を視野に入れ適切に対応していくためには、長期的視点に立って基本的な方針を定め、計画的に整合性の取れた事業を展開していく必要がある。

このため、学識経験者等をメンバーとする「環境事業将来ビジョン検討委員会」を設置し、将来ビジョンを明確にするとともに、当財団が今後重点的に取り組むべき課題、事業の方向性について、提言をお願いした。本委員会の太田委員長はじめ、委員の皆様方ならびに調査にご協力いただいた多くの皆様方に深く感謝を申し上げる次第である。

 

平成12年3月

交通エコロジー・モビリティ財団

会長 大庭 浩

 

 

 

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