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地域の実践プログラムを通して開拓した情報が、確実に他の交通事業者と障害者コミュニティに伝わるように取り組むことが基本的なスタンスであることから、全てのトレーニングカリキュラム、技術マニュアル、モデル、ビデオテープは無償配布されている。

 

b. センシティビティ・プログラムに関する取り組み

 

交通のアクセシビリティに関する先駆的な調査・研究、実践活動、技術支援に取り組み、ADAの実施に取り組んでいるが、1997年以降はその主たる活動内容を技術支援にシフトしている。多くの人が早く移動したいということで、近年パラトランジットの需要が拡大し対応が難しくなっている。これを新システムにつくりかえるのではなく、費用をかけずに既存のシステムを活用するのが課題である。こうした新たな課題への対応も含め、地域の実践プログラムを通して開拓した情報が、リソース・センター、リファレンス・ライブラリー、the 800 line、ウェブサイト、技術支援協議会の設立を通じて、確実に交通事業者と障害者に伝わるように取り組みを強めている。

 

図3-1-5 プロジェクト・アクションが作成した教材、レポート等

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出所)AO38

 

調査・研究、プログラム開発の成果は、レポートしてまとめられ配布されている。地域での取り組み事例をまとめたもの、パラトランジット事業者向けの教育マニュアル、アムトラックの接遇教材の監修・作成、MBTA(マサチューセッツ湾岸交通事業体)の緊急時対応マニュアルの作成など、多くの実績がある(資料編文献リスト参照)。またそうした情報を「カタログ」として一覧にまとめ積極的に情報提供を行っている(図3-1-5)。また、アルツハイマーによる痴呆症の乗客への配慮をまとめたドライバー携帯用のポケット冊子も用意されている(図3-1-6)。冊子やビデオとしてまとめられたプログラムを各地域の交通事業者等が利用している。

 

 

 

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