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公共交通事業者が、通常の公共交通がアクセシブルでないために利用できない人、アクセシブルな公共交通が最寄りにない人のために提供する補完的な交通システムである。通常、障害者がアクセスできるようリフト等を備えたバン車両が使用されるが、最近はセダン車も増えている。カナダでは、準公共交通として本来の意味に近い使われ方をしている。過疎地域でのコミュニティ・トランスポートとして、また、高齢者・障害者のためのアクセシブルな交通手段として、両方の意味を持つ。カナダではアメリカのパラトランジットに相当するものはカスタムトランジット呼ばれることがある。

Project ACTION(プロジェクトアクション) :

ACTIONはAccessible Community Transportation In Our Nationの頭文字。1988年に議会の承認により設置。運輸省連邦公共交通局より予算を受けて、「身体障害者のための公共交通の刷新」を目的に、調査・研究、地域単位で行う全国規模の実証プロジェクト(アクセシブルなコミュニティ・トランスポーテーションの立上げ等)を行う。直接の運営はイースターシール協会(主としてリハビリテーションを行う民間団体)が行う。

S

Sensitivity Program(センシティビティ・プログラム) :

交通事業者の従業員向け接遇教育プログラム。高齢者・障害者への正しい理解、基本的な対応方法等を学ぶ。センシティビティ・プログラムは接遇教育自体を指すが、教育の内容や教材、実施方法などを包括的に示す意味もある。センシティビティ・トレーニング、センシティビティ・トレーニング・プログラムも同意。また接遇だけでなく介助(Assistance)の意味を含む事が多い。

Special Transport Service(スペシャル・トランスポート・サービス) :

高齢者・障害者専用の交通手段をいい、一定のルートを運行するもの、ドア・ツー・ドアで送迎をするものなどがある。車両は小型バスからワンボックスカー、ワゴン車などがあるが、リフトやスロープが装備されている場合がほとんどである。

T

TDC(ティー・ディー・シー) :

Transportation Development Centre カナダ運輸省の外郭の研究機関。技術開発を中心に、アクセシブルな交通の研究も盛んに行われている。本部はモントリオール。

TEA21(テイー21) :

Transportation Equity Act for the 21st Century 交通平準化法。ISTEAに代わる6年間の時限立法。ISTEAのフレキシブルファンドを引き継ぎ1)地方のイニシアチブ、2)インターモーダルな運用、3)資金に柔軟性を持たせるという3つの理念で予算配分を柔軟化している。

TransLink(トランズリンク) :

カナダのブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー都市圏の交通事業体。これまでBC Transitとして交通サービスを提供していたが、1999年4月1日より、バンクーバー周辺の自治体が連合してBC Transitとは別にTransLinkを設立。バンクーバー都市圏以外の自治体、およびVictoriaでは、現在でもBC Transitが交通サービスを提供している。

 

 

 

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