資料4. アメリカ運輸省(USDOT)の手順
アメリカ合衆国運輸省はアメリカ・グラフィックアーツ協会の協力を得て、1976年に[Symbol Signs-シンボル・サイン国際統一化への34の提案]を刊行した。以下は、その際の検討手順の概略をまとめたものである。
1. 組織
本プロジェクトの着手にあたりアメリカ・グラフィックアーツ協会はこの問題に深い経験と関心を持つ5人をメンバーとする“AIGA委員会”を組織した。また、内容を審議するために"運輸関係サイン・シンボル諮問委員会"を設立した。
2. 基本的なメッセージ領域(Initial Message Areas)の決定
2.1 メッセージ領域リストの作成
“AIGA委員会”、運輸省および“運輸関係サイン・シンボル諮問委員会”で34項目のリストを作成した。
1) 第1カテゴリー : 公共サービス(Public Service)19種
運輸関係で広く行われているサービス、および一般的な公共輸送形態
2) 第2カテゴリー : 店舗(Concessions)5種
商業活動に関するメッセージ
3) 第3カテゴリー : 手続き行為(Processing Activities)5種
乗客関係の重要な手続きを表すメッセージ
4) 第4カテゴリー : 規則(Regulations)5種
禁止メッセージとそれに相対する肯定メッセージ
2.2 メッセージ領域を表す言葉の選択基準
世間一般に使われている用語を選ぶようにした。ただしこれらは実際のサインに表示される言葉ではない。
3. 資料収集
AIGAプロジェクトコーディネーターDon Moyer、Karen Moyerが担当し、メッセージ領域リストの項目に該当する既存のシンボルを収集。国際空港、鉄道網などの輸送施設用とオリンピック、万国博のような国際的催物用から24種類を選択した。