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6.4 TC145/SC2からのコメントSecretariat of SC2:A..R.ウッティーグ女史(DIN)

○このような広範囲なテスト作業に対して、誰がその経費と人材を提供するのか?

○テストは新候補デザインだけではなく既存の図記号もその対象となる。

○画像の時代に印刷物でテストすることは有効か?

タイトルと範囲について

○IS09186.2は全ての図記号を含むとあるが、ISO/TC10「tdp-symbol」はテストなし。

○IS07000はそのほとんど全てが抽象化された図形であるためテストは不可能。

○IS03864もその全てをテストするとなると時間的、経済的に不可能。

ISO/TC145/SC1は、そのテストを一般案内用に限定すべきであり、SC2の安全用をDIS9186に当てはめることには反対である。SC2とSC3は、SC1の図記号の開発とテスト手続きに関する当DIS9186を参照とすればよい。

以上のような活発な意見が飛びかわった中で、最後に日本の現状を説明することとなった。

6.5 日本における一般案内用図記号の開発とテスト手続きについて

小生が持参した7ページの中間報告書と4ページの参考図形は、1999年4月より行われてきた運輸省消費者行政課が主導したものの概要である。参考図形に見られるように国内外より1400種の表示事項を収集、これまでの10ヵ月間に本委員会、SC、WG委員会計10回の会議を開催し130種に絞り込んだ。ここでは一般案内用に加えて安全用図記号もそのテスト対象とした。

その理由は下記による。

○これまでの一般案内用図記号分類方法に標準がない。

○これまでの表示事項の用語(ネーミングを含む)の定義が曖昧である。

○IS07001の枠組みが不十分である。なぜなら安全、防災、禁止、注意、指示など、安全に係わる図記号で一般案内に用いられるものは、消費者にとって欠かせないからである

以上はWG6名(座長・家田仁、委員・赤瀬達三、加藤久明、村越愛策、盛山正仁、事務局・児山啓一)の意見交換によって決定された。その結果、一般案内用図記号カテゴリー分類は、1.公共・一般施設2.交通施設3.商業施設4.観光・文化・スポーツ施設5.安全6.禁止7.注意8.指示

以上の8分類である。

現在、その130種に対して日本デザイン学会からのコメントを待ち、さらに日本サイン・デザイン協会に対して図形の統一を図るためのリ・デザイン依頼が行われることになる。2000年度は当初からテストに入る予定、と報告した。なお、C.ブラガー氏より安全用の消火器に「炎の図形」を加えたものもテストして欲しいとの要請をうけた。

 

日本の図記号テストでは、ISO/DIS9186を参考としていること、さらにJIS S 0102による理解度および視認性テストが加わっていることに対して各国委員から次の報告が期待され、3月末のリスボン会議で再びその後の過程を報告することを約して会議は終了した。以上

 

 

 

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