5. JIS、ISOと図記号検討委員会との関わり
5.1 ISOの目的
国際標準化機構-ISO(International Organization for Standardization)は、製品やサービスの国際交流を容易にし、国際間の協力を助長するために、世界的な標準化及び関連活動の発展促進を目指している非政府間機構である。ISOの会員は、各国の最も代表的な1機関が加入し、1998年現在で130カ国が登録されている。日本では、日本工業標準化調査会(JISC)が1952年に閣議了解に基づき加入している。
5.2 ISOの組織
ISOの組織は、年1回開催される総会を軸に、理事会、技術管理評議会等の管理部門と、専門分野における審議を行う専門委員会-TC(Technical Committee)、その下に設置された分科委員会-SC(Sub Committee)、更に実際の作業を行う作業グループ-WG(Working Group)及び特設部会-Ad Hocから成る。
図記号の分野においては、1972年に図記号標準化のための専門委員会(TC145Graphical Symbols)が発足し、日本は1980年の国際会議から参加している。TC145は(SC1)一般案内用図記号、(SC2)安全認識、標識、図形、記号及び色彩、(SC3)操作用、の3分野に分類され、SC1は更に4つの作業グループで構成されている。<資料2.ISO/TC145組織図>
5.3 ISO/TC145/SC1の活動
1)SC1/WG1案内用図記号の評価とテスト手続き
IS09186(一般案内用図記号の制作と試験の手順)の改正作業を行っている。1998年、英国マンチェスター大学内にテストセンターの設立が認められた。
2)SC1/WG2案内用図記号の視覚デザイン基準
ISO/TR7239(一般案内用図記号を使用するための制作及び原則)の改正作業を行っている。規格のあり方も含めて問題も多いため、現在その見直し作業が行われている。