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エコロジー事業

地球環境にやさしい交通を。

 

エコドライブコンテストの実施について

トラック、バス、タクシー事業者および自家用トラックを多数保有する事業者の方々などを対象に、環境にやさしい運転方法「エコドライブ」のコンテストを昨年に引き続き実施します。また、本年はエコドライブを支援する装置なども対象とする予定です。

 

(1) コンテスト実施の趣旨

エコドライブ推進運動の普及拡大を目的として、様々な事業者により実施されているエコドライブに関する工夫・成果などを応募していただき、専門家による審査会で優秀事業者を選考し、表彰いたします。

 

(2) 募集時期

平成11年11月頃(予定)。多数の事業者の方々の応募をお待ちしています。

 

(3) 表彰

優秀な事例に対して表彰し、受賞者には表彰状と記念品を授与します。また、日本経済新聞紙上で、受賞事業者名を発表します。

 

本年度のエコロジー事業は次のような事業を実施しています。

 

●普及啓発では、「エコドライブ運動を推進」するため、上記コンテストの他、自動車教習所で新たに免許を取得しようとする人に対し、エコドライブのリーフレットの配布を行います。また「地球環境対策推進大会の開催」や「地球環境と運輸に関するパンフレットの作成」などを進めています。

●環境にやさしい交通体系へのシフトを促進するため、「エコ交通に関する調査研究」として、公共交通を軸とした交通体系のあり方と地域における自動車共有システムの現状と動向についての調査研究と、昨年に引き続き「鉄道車両内への自転車持ち込みに関するモデル事業」を実施しています。

物流の領域では、「先進的な環境対策活動モデル事業」として、昨年度発掘した“ポケベルを活用した傭車システム”の普及展開を進めています。

その他に「短時間のアイドリングストップの効果についての実測」や、昨年度からの継続として「一般商船による北太平洋での温室効果ガスの観測」を実施しています。

●当財団の環境事業が今後重点的に取り組むべき課題、事業の方向性等を明確にするべく「環境事業の将来ビジョン調査」として検討を進めています。

 

自動車税制のグリーン化の早期実現を期待

1997年12月の地球温暖化防止京都会議(COP3)において採択された京都議定書の温室効果ガス削減目標を達成するためには、自動車からの二酸化炭素排出を抑制することが喫緊の課題となっています。

そのため、消費者が低燃費車(燃費の良い車)の購入を促進するような経済的誘導施策、例えば「自動車税制のグリーン化」の導入は自動車からのCO2排出削減について大きな効果があるとされており、諸外国においても、フランス、ドイツやデンマークなどがCOP3開催前後に自動車税のグリーン化を導入し、イギリスでも導入を検討中です。

当財団でも本件についての調査研究を行う等の努力をしてきたところですが、燃費に応じて自動車諸税に差をつけることを求めた、運輸政策審議会の答申を受けて、「自動車税制のグリーン化」は、運輸省と環境庁の平成12年度税制改正要望事項として盛り込まれることになり、その実現が期待されるところであります。

 

本号では、前記運輸政策審議会の総合部会・低燃費自動車普及促進小委員会で委員長をつとめられた京都大学の佐和教授に、グリーン化税制についてご寄稿いただきました。

 

 

 

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