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8]その他の公共交通システム(Other public transit systems)

 

運輸省のADA規定はその他の公共交通システムにも適用されるが、それらは必ずしも国民に「公共」交通であると見なされていない場合もある。以下がその例である。

 

・公立大学内の固定ルートサービス

・空港施設内のみ及び空港施設外にわたり運行される交通システムを含む、公共空港内の固定ルートサービス

・都市間鉄道、通勤鉄道によってそのサービスを拡大する目的で運行されるバスサービス

・通勤鉄道利用者に限定して提供されるバスサービス

 

これらの交通システムは通勤バスの管理規則に従うこととされている。つまりサービスが固定ルートで提供されている場合、1990年8月25日以降は新車、中古車、改造車など全ての車両をアクセシブルにする必要がある。しかし、これらのシステムは補完的パラトランジットを提供する必要はない。

また、ADAは特定のデマンド方式(のバス)にも適用される。デマンド方式とは、固定ルートシステム以外の乗客を輸送する交通システムのことである。下に例を挙げる。

 

・公共事業者が運行する相乗りバス

・公共事業者が所有、購入、リースする相乗りバス

・公共空港でのデマンドサービス

 

これらの交通システムがADAに従うために高額なアクセシブル車両を購入する必要はないが、障害者に平等なサービスを提供することが求められる。平等なサービスとは乗客のニーズに見合った一切差別のない環境を提供することであり、応答時間、料金、サービスの提供区域、サービスの日時、予約受け入れ、利用目的の制限などの点でも平等でなければならない。

ここに示した以外の公共交通システムでも、運転手に対する教育や差別のないサービスの提供などにおいて運輸省のADA規定に対応しなければならない。

 

9]スクールバス(School transportation)

 

公立学校の交通システムに関しては運輸省のADA規定ではなく、1973年のリハビリテーション法セクション504が適用されている。さらに私立学校が連邦から金銭的援助を受けている場合や、既に障害のある生徒に公立学校と同様のサービスを提供している場合には運輸省のADA規定は適用されない。またこれ以外の私立学校の交通システムは、本来交通事業に従事していない民間事業者としてサービスを提供することになる。

 

 

 

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