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1. はじめに

 

1990年のADA(Americans with Disabilities Act)によって、雇用、州や地方自治体の建物、公共宿泊施設などでのアクセシビリティの改善が将来実現されていくことになる。障害を持った人々がこれらのアクセシブルな建物に行くためには、アクセシブルな交通システムが必要である。

ADAによる公共交通に関する規定は、1986年のAir Carrier Access Actが適用される商業航空機と個人が所有またはリースする乗り物を除く、全米の交通システムに何らかの形で適用されている。

それ以外の一般向け公共交通(アムトラックからホテルシャトルサービス、タクシーまで)にもADAが適用される。公共向けに提供される交通サービスならば、公共事業者あるいは民間事業者のいずれよって設立、所有、運営される場合にもADAが適用される。

本書はADAの下でアクセスの改善を実施しなければならない様々な公共交通について述べている。また、アクセシビリティ改善の領域に関連した情報にも触れている。ごくわずかな例を除けば、アクセシビリティの改善は車両の更新を通じて実現されていくものである。

ADAの影響を受ける全ての事業者の中で最もアクセシビリティ改善に取り組まなければならないのは、公共交通業界以外にはない。本書ではどの交通システムをアクセシブルにすべきか、どんな時にそのような交通が必要なのかについて、公共交通職員、障害者、そして一般市民向けに説明している。

 

 

 

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