バンクーバー市以外では、West Vancouverバスは100%アクセシブルである。Bowen Islandバスは、もともと車輌は3台しかないが、100%アクセシブルである。
リフト付きバスの乗車に関しては、リフトを必要とする乗客向けに「LIFT」と記されたカード(蛍光ピンクの地に黒字で印字されている、10×16cm)を配布している。これは、停留所で待っている際に、ドライバーにリフトを使用する意志があることを示すものである(図3-4-8左)。また、乗車後に、介助等の必要性や、降車する停留所を知らせてもらいたい等の配慮を必要とする利用者に対して、「REMINDER」(覚えていて下さいの意、黒地に黄色の文字、10×7cm)カードが配布されている(図3-4-8右)。これは、乗車時に利用者からドライバーに手渡す事で、ドライバーの注意を喚起するものである。降車時に返却される。実際の利用状況は不明である。
バスの利便性向上も計画しており、低料金化、バス専用レーン、郊外への高速バスの増設(リッチモンド市、サレー市など)などの拡充を図る予定である。また、天然ガスを燃料としたバスの導入も開始している(写真141)。
2]スペシャル・トランスポート・サービス
a. ハンディ・ダート(handy DART)
ハンディ・ダートは公共交通を利用できない心身障害者の移動のために、リフト装備などをつけた特別の車両で運行されるスペシャル・トランスポートである(写真143〜146)。「DART」の文字はDial-a−Ride Transportation(電話予約して利用する)の意である。1980年より運営を開始した。GVRDの地域を9つの地区にわけてNPO等の7つの運行事業者に委託して運営している。表3-4-7に利用運賃を示した。