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3]組織の運営

 

a. 意思決定

 

バンクーバー都市圏(GVRD)は21の地方自治体(市=city、町=town、地区=district、村=village)で構成されている。

地方自治体の議会ではGVRDへの代表を選任する。GVRDへの代表者(ディレクターとも言う)の数は、おおまかに有権者数により割り当てられている。GVRDのディレクターは、さらにバンクーバー都市圏交通局(GVTA)への12名の代表者を選任する。自治体数が21なので、代表者が複数地域を代表するかたちになる場合もある。このメンバーが委員会を形成し、トランズリンクの運営の意思決定を行う。委員会はGVRDの有権者を間接的に代表するかたちになっており、12名の自治体の代表のほか、3名の州議会の代表者からなる。

 

b. 財源

 

運営に際して連邦政府からの補助は受けていない。カナダでは地域交通事業は州の責任で対応することになっているためである(連邦が関与するのは都市間バスおよび航空のみである)。運営費用のおよそ半分は運賃収入で賄われている。

 

図3-4-1 ガソリン税の将来的な配分

113-1.gif

出所)前掲

 

バンクーバー都市圏では、州政府とトランズリンクの合意に基づいたガソリン税の配分を行っている。地域内では、1ガロン(約3.8?)につき15セントのガソリンおよび軽油税が課されている。トランズリンクが8セント、州が7セントの配分である。2005年には、この比率を、トランズリンクが10セント、州が5セントにする予定である(図3-4-1)。

トランズリンクは、都心部の有料駐車場についても7%の税を徴収している(この税については28%まで引き上げる事ができる)。

 

 

 

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