b. モントリオールでのシステム改良
STCUM(モントリオール都市域交通システム:Societe de transport de la Communaute Urbaine de Montreal/the Montreal Urban Community Transport System)は高齢者や歩行困難者のために、よりアクセシブルなメトロシステム計画を、ほぼ10年間にわたり進めてきた。現在のところ、車いすのアクセシビリティは不十分であるが、以下のような駅の改良が行われている。
・両端が触知できる手すりの増設
・階段の1段目と最後の段に目立つ色の線をつける
・障壁と障害物を取り除く
・乗客との新しい通信装置の試験および導入
また、STCUMは乗客に対して通常のアナウンスと非常時の情報伝達を画面と音声両方で提供するTeleciteと呼ばれる車載自動通信システムを導入した。カラー動画の画面では、ニュース、天気、スポーツ、行事案内等の情報も提供されている。
c. カルガリーLRT(C-Train)システム
1996年のAndersonとVictoria Park/Stampede駅でのスロープ工事の完成で、LRT全駅のプラットホームで車いすが使用できるようになった。市中心部のプラットホームは短いスロープと階段でアクセスする。北東線と北西線の駅には、スロープ、エスカレーター、エレベーターが設置され、駅にあるすべての券売機と「ヘルプ電話」は車いすでも使えるよう配慮されている。パークアンドライド用地には、障害者用の駐車スペースがある。このスペースの利用は駐車許可証が必要である。その他、カルガリーLRTシステムには以下のような特徴がある(表3-3-4)。