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1]サンフランシスコ市交通局(MUNI)の事業概要

 

MUNI(ミュニ)の正式名称はSan Francisco Municipal Railwayであり、サンフランシスコ市および郡の交通局である。表2-3-1に事業関連データをまとめた。公共交通の事業体としては、利用者数ベースでみると全米で7番目の規模を誇る。平日の利用者数の平均は約70万人である(表2-3-2)。列車、バスを併せておよそ1,000台の車両を有している。歴史的には1912年のストリートカーの運行から始まり、観光で有名なケーブルカー、ライトレール、バス、フェリーの運航を行う公共交通事業体として長い歴史を持つ。

 

表2-3-1 MUNIの事業関連データ

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表2-3-2 MUNIの輸送実績

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MUNIの運賃体系はわかりやすく、通常はバスやライトレールは1ドル、ケーブルカーは2ドルである(表2-3-3)。ケーブルカーを除いて90分以内にバスやライトレールの乗り換えが追加運賃なしで可能である。高齢者・障害者のための割引運賃制度も用意されている。また、ファーストパスはサンフランシスコ市内のBARTおよびカルトレインにも乗車することができる。

 

表2-3-3 MUNIの運賃体系

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2]MUNIのアクセシビリティ対策

 

a. アクセシビリティ諮問委員会

 

MUNIではADAによりアクセシビリティ諮問機関の設置が求められる以前から、MUNIアクセシビリティ諮問委員会(以下MAAC: MUNI Accessibility Advisory Committee)を設置している。MAACは障害を持つMUNIの利用者から構成される諮問委員会で、MUNIが展開する事業に対して助言等を行っている。

 

 

 

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