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アメリカでは西海岸と東海岸それぞれから、公共交通のシステムが発達している大都市であるサンフランシスコ、ボストン、ワシントンを選定した。サンフランシスコではMUNIやBARTなど、特に軌道系の優れたシステムが運行されている。ボストンでは、鉄道などの他、ADAのパラトランジットについて代表的な例(他の都市でもシステムはほぼ同じである)として取り上げた。ワシントンでは中央政府へのヒアリングと共に、70年代から優れた地下鉄システムが運行されているので、バスやパラトランジットの運行を含めて調査対象とした。カナダでは西側最大の都市であり、スカイトレインやシーバスなど優れた公共交通のシステムを運行しているバンクーバーについて調査を実施した。訪問都市、訪問先を下表(図)に整理した(表1-3-1)(図1-3-1)。

 

図1-3-1 調査都市と行程

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(1) アメリカ

 

アメリカでは、西海岸の都市としてサンフランシスコを選定し、BART、MUNI、タクシー等、多様な公共交通システムにおけるアクセス対策の実態を調査した。

ボストンでは、公共交通事業体である、マサチューセッツ湾岸交通公団(以下MBTA)にヒアリングを行い、パラトランジットプログラムであるザ・ライド(The Ride)について調査した。また、市内の交通機関の実態調査を行った。非営利組織のマサチューセッツ地方公共交通協会/マサチューセッツ地方公共交通支援プログラム(以下MARTA/MArtap:マルタ/マルタップ)にヒアリングを行い、非都市部の中小交通事業者支援の仕組み、組織の運営等、活動状況について把握した。

ワシントンD.C.では、運輸省連邦公共交通局へのヒアリング調査、情報収集を行い、法制度、施策について全国レベルの対策状況を把握した。

 

 

 

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