4-4-3-2-6. 副次的行程
中型船における副次的行程の問題点は以下の通りである。
1]身障者トイレの設置がされていない
2]トイレ出入口の段差が高く高齢者等に利用しづらい
○ 中型船における副次的行程はトイレの利用が主体となると考えられる。
○ 身障者用トイレの設置割合は、大型船に比較して低くなっている。
○ 大型船と同様にトイレ出入口の段差が高く、高齢者や障害者にとって利用しにくいものが多い。
以上から、中型船の副次的行程では、トイレの改善が問題点であると思われる。
4-4-3-3. 小型船の問題点
4-4-3-3-7. 乗降
小型船の乗降における問題点は以下の通りである。
1]舷門の幅が車いすで通行可能な800mm以上確保されていないケースが多い
2]乗降に使用する舷門の段差(コーミング段差)が解消されていないケースが多い
○ 小型船では、主要な舷門においても舷門幅が狭く800mm以上の幅が確保されていないケースもあった。こうしたケースでは、車いすに乗ったまま乗船することが困難である。
○ 舷門付近のコーミング段差も大型船や中型船に比較して高い上に段差の解消がされていないケースが多い。コーミング段差をスロープで解消する場合、車いすでアプローチ可能な斜度を確保するためにある程度のスペースが必要になる。(例: 100mmの段差を5度のスロープで解消するには、2000mmのスロープが必要)方、小型船ではスペースの制約が大きいこともあり、段差解消が難しいケースが多い。
以上から、小型船においては、特に舷門幅と舷門段差の解消に問題があると思われる。