4-4-3-1-5. 情報認識
大型船における情報認識の問題点は以下の通りである。
1]ピクトグラムの設置が設置されていないケースがある
2]情報提供表示器が設置されていない
○ 大型船では、船内が広く、船内施設も広範囲に分布しているため、知的障害者や外国人を中心とした全ての人々にわかりやすいピクトグラムの設置が求められる。しかし、ピクトグラムの設置がされていないケースがあった。
○ 大型船では、案内放送は整備されているものの聴覚障害者が航行状況を認識する際に必要と考えられる情報提供表示器が設置されていなかった。
以上から大型船における情報認識については、ピクトグラムの設置や情報提供表示器の設置といった問題点があると考えられる。
4-4-3-1-6. 副次的行程
大型船における副次的行程の問題点は以下の通りである。
1]身障者トイレの設置がされていないケースがある
2]トイレの段差が高く高齢者等に利用しづらい
○ 大型船における副次的行程は、トイレの利用、デッキに出て景色を楽しむ、飲食施設の利用、入浴等多種多様な行程が想定されるが、最もニーズが高いと考えられる。
○ 身障者用トイレは、一般のトイレに比較して広い設置スペースが必要なため、大型船でも設置していないケースもあった。
○ 一般のトイレは、出入り口に100mm以上の段差があり、和式大便器の段差も高いケースもあり高齢者や車いす以外の肢体障害者にとっても利用しづらいものとなっていた。
以上から、大型船の副次的行程では、トイレの改善が問題点であると思われる。