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2.5.4 施工方法に関する課題

腰丈式ホームドアの施工方法として、各種ホーム構造形式への設置方法の検討、ホームドアの締結方法について検討を行い、締結方法についてはその一部を工場内で試作ホームドアを対象に実施した。その結果、各種ホーム構造形式への設置の可能性と、締結方法の簡易化が図れる見通しを得た。

今後は、以下に示すようにより具体の既設線への設置を前提に、構造設計、施工計画などのより詳細な検討が必要と考えられる。

(1) 構造設計検討

現在実際にどのようなホーム構造形態がどれだけあるのかは把握できていない。現実のホーム構造形態について量的なものを把握分類し、その中から代表的なホーム構造を見いだし、代表的なホーム構造形態に対応した次の検討を行うことが必要と考えられる。

(a) 構造計画の検討

(b) 構造設計

(c) 設計図の作成

(d) 工事数量の算定

(2) 施工計画検討

施工についても、列車間合いや駅の条件に対応した詳細な検討を行う必要がある。既設駅での工事は終電から始発までの夜間の短時間での工事となる。一方、駅構造は地下、地上、高架の各方式があり、このような駅構造に対しどのようなルートや機器により搬入するかなど駅構造の係わる制約条件も考慮する必要がある。さらに、工事費の低廉化を考慮した場合、既設構造物をできるだけ壊さずに施工できることも必要である。このためにはホームドアの搬入設置に係わる工事内容を詳細に検討し、短時間で効率よく施工を可能とするために、次のような施工計画の検討が必要である。さらに、検討内容を実際に確認するために、工場内などにおいて実際のホーム構造を想定したホームドアの施工の確認が必要と考えられる。

(a) 既往事例のレビューと課題等の整理

(b) ホームドア施工計画の立案

(c) ホーム形態別の施工法に関する検討と費用の積算

(d) 工場内などでのホームドアの施工確認の実施

 

 

 

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