布団を干したり、いらないものが園舎の裏にあったり、ゴミ袋が積んだままになっていたりで、あまり良い点数がもらえそうにもありません。
そこで、職員全員に「園の外から見たわたしたちの園」というテーマで、見たまま、感じたままを書いてもらうことにしました。
その結果、自分の身の回りはきれいですが、見えないところにまで気を配る意識に欠けていることが確認されました。これではいけないと、園内外の美化運動を徹底しました。
地域に愛され、育児相談などのために安心して園に出入りしてもらうためには、まず、こちらから積極的に出ていかねばなりません。そのための挨拶運動も徹底しました。
通勤の途中、所用で近くを通るとき、知らない人にも会釈をし、進んで挨拶する職員の姿が、地域の方々にどれほど好感を与えたか、はかり知れないものがあります。
保育ダイエー進出
10年ほど前のこと、近くにある商店街の一角にスーパーダイエーが出店しました。そこの理事長さんから、フロアーで子ども向けのイベントを開きたいと依頼がありました。地域のためになるならばと承諾し、さっそく「手づくりオモチャで遊ぼう」と銘打ったチラシが配られました。その結果、土曜の午後と日曜日は、毎週個人的な時間がなくなってしまいました。
しかしその広場で、卒園児やその友だちに会うことができるのは楽しみでした。多感な時期を迎えた中学生たちに会い、保育園時代の思い出話を語りあえることは、そっくりそのまま子どもたちの健全育成につながるのだと思うと、「出かける保育」もまんざらではないなと思いました。