参加者のなかには、母親サークルに入って積極的に活動できる人ばかりではなくて、保育園の新しい企画に期待していて、もっといろいろな遊びや講演などをやって欲しいという声も多く聞かれます。職員としても期待に何とか応えようと思い、気負ってしまうことが多々あります。しかし結局は同じような企画になってしまうのです。あまり張り切り過ぎないこと、担当者を交替することが継続につながるのではないかと考えています。
今後の課題と展望
事業を長く続けていると、マンネリ化したり負担感を覚えたりして、行き詰まりを感じることがあります。職員の中にまだ「地域の子育て支援事業」は保育園本来の仕事ではないという意識があるからだと思います。というのも私たちの保育園は「子育て支援センター」ではなくて、静岡市単独の事業の下に自主的に行っている子育て支援事業だからです。常勤の専任職員の配置はなく、クラス担任の保育士とパート職員(パートは専任)が担当しているので、常勤保育士にとってはクラス担任が主な仕事という意識があるのだと思います。
私たちの保育園では職員のこうした意識を変えていくために、事業の直接担当者を毎年交替することにしました。はじめは同じ保育士が何年も担当を続けていましたが、次第に事業計画に新鮮さを欠くようになりました。交替することで行き詰まり感がなくなったようです。また意識を高めるために、子育て支援に関する園内研修をはじめ、外部の研修会にも積極的に参加するようにしています。
地域の子育て家庭を支援していくためには、地域全体の協力体制が不可欠です。