保育園が単独でできることには限界があります。保育園以外にも、近くの母親たちであったり、顔なじみの保健婦や地域の主任児童委員であったり、ボランティアであったりと、いろいろな人材が必要です。保育園はそうした地域の人たちが集まりやすい場所になるべきだと考えています。そして母親が子育てにあまり負担を感じないように手助けしようと思っています。
少子化問題がきわめて深刻な問題になってきています。保育所対策だけでは不十分といわれていますが、そんなことはないと思います。毎年、中学生や高校生が体験学習やボランティアにやってきます。その時に必ず反省や感想を聞きます。
「はじめて子どもがかわいいと思った」
「小さな子どもにこんなにも個性があるとは思わなかった」
「子どもの遊ばせ方が少し分かった」
こうした中学生や高校生の声を聞くと、この生徒たちが母親や父親になったとき、子育てに自信がもてたり、少子化への歯止めにつながればと強く思います。子育て支援はこうした体験学習やボランティア活動が間接的につながっていることを考えると、保育所の役割の重要性を改めて認識する次第です。