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中核市として48万9千人弱の横に長い新潟市の中に、私立東西2園でやっていた子育て支援事業を今年11月、新潟市中央地区、市役所に接した白山でスタートしました。やはり毎日開放という形で行っています。

 

(2) 職員の協力

 

スタート時点、職員全員にお願いしたのは、園舎建築、引っ越しと重なっての負担も考え、時間をかけて園全体が育っていくためにも「心の開放」に向けた部分でした。それは、形の整いよりも、中身がまずしっかりとしていなければならないことを、保育の日々で学び、今まだ学んでいる途中です。そのことが支援事業でも当てはまる、と考えました。慣れない他人と価値観の共有できる部分を広げていくことは、国と国の国境がなくなっていくことに似ています。最後は、一人の人と一人の人が向き合っていけること。子どもの福祉、幸せを理念にしている大人同士だからこそ、その価値観も広げお互い育ちあえるのではないでしょうか。お客様である地域の人を誰彼選ばず、まずは入っていただき、一緒に自分をみつめる作業をやりましょう。それが地域と共に自分たち自身も育つことではないでしょうか。具体的には、それぞれに合った「挨拶をこちらからしていくこと」「困った様子を見受けたら様子に合わせて手をかす。しかし決して親子で自立することを奪ってしまわない」という協力をしてくれています。おかげで保育園全体が子育て支援をしているという意識も育ってきました。さらに、人が人を信じていくことを周りの大人が教えていくという常識が通用しない時代の中、開放したことによって、誰でも入れることに対しての、守りの部分が要求されてきました。職員全体で話し合って常に気をつけています。

 

 

 

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