人と話すことが恋しく心が疲れているのがわかります。身近に相談する人がいれば、「子どもと一緒に親も泣く」ここまでの状況に陥らなかったとおもいます。「公園デビューすれば子どもを介して自分もお友達ができるかも…」と思い、出かけても、初対面の人に話しかけをするのは誰でも緊張し、うまくいかない事の方が多いようです。
Aさんには、子育て支援センターのサークル活動では参加者同士の橋渡し役の保育士がいること、必要な時には子どもを預ける一時的保育があることなどについて話をしました。センターの活動がもっと広く知れ渡っていればAさんの涙は少なくなったかもしれません。センターの広報活動としては保育園の園通信や年一回の市の広報、案内を福祉事務所等に置かせてもらったりしています。また、年一回園独自で新聞に案内を掲載しています。しかし、まだまだ力不足を痛感しております。
Aさんはその後、父親と子どもと一緒に来園し「ひろば」に参加しました。父親はその間子どもと園庭で遊んでいます。父親が「アパートの中で子どもが騒ぐとうるさいとしか思わないのに、広い場所で走っている子どもをみているとかわいいなぁと思ってしまった」とぽつり担当者に言いました。父親は育児の大変さを見てみぬふりしている自分に気づき始めました。Aさんの笑顔は家庭の幸せを印象づけます。機会あるごとにAさんは家族でサークルに参加するようになりました。
Bさんは、「○○ちゃんのお母さん、○○さんの奥さんのままでいたくないんです。私は私です。社会に出たいんです」と園に相談に来ました。