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本当は有難迷惑でしかないのですが、奥歯を噛み締めてニッコリ、「ありがとう」「お母さん助かっちゃうな!」「上手だよ」を連発しつつ手伝い方を少しずつ教えていきましょう。

お茶わんを洗ったり、お料理する事はもう少し大きくなったらお願いするから、お箸やお茶わんを並べてくれる事がお母さんはとっても助かるのだという、年齢に応じた手伝い方を着々と教えていきましょう。決められた場所のお掃除だったり、洗濯物のたたみ方だったり、できそうな事、多少不完全でも良いような事は遊び感覚でどんどんやらせましょう(お母さん、将来楽できますよ)。私の知人に中学生の娘がいて、いまだに制服のプリーツ・スカートにアイロンをかけてやっていて、それでも「かけ方が悪い!」と文句を言われているかわいそうな母親がいます。大きくなってからでは手遅れです。

 

反抗期

今まで飲んで眠って、お人形ちゃんのように可愛らしかった赤ちゃんも1歳を過ぎる頃から行動も活発になり、なかなかお母さんの思いどおりに事が運ばなくなってきます。優しかったお母さんも優しいばかりではいられなくなり、時には怒鳴ったりして、はっと我に返った時、果たしてこれで良いのだろうか、うちの子は言う事を聞かない悪い子になっていくのでは……、叱ると反抗的になるし……、とまたまた不安が広がっていきます。自我の芽生えの時です。赤ちゃんはいつまでも赤ちゃんではないのです。自分の手で、生まれて初めて出会う数々の物を確かめたくなってきます。それが正常な発達過程なのです。お母さんにとっては困ったいたずら時代の到来ですが、身に及ぶ危険は別として一つ一つのいたずらが経験学習、「賢くなっているぞ」と思えば気持ちも少しは楽になります。この時期、まったくお母さんを困らせないおりこうちゃんの方が、むしろ心配です。

 

 

 

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