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ミルクを飲む量からウンチの色、形、量まで育児書に書いてある事と少しでも違うと不安は黒雲のように広がっていきます。赤ちゃんの育ちは皆一様ではなく個性豊かである事を知るだけでお母さんの心は安らいできます。そして、二人目になると何て事はなくなるのですが。

 

基本的な生活習慣の自立を育む言葉かけ

人間が一生自分自身でやらなければならない身の回りの習慣を「基本的生活習慣」といいます。食事のマナー、衣服の着脱、身辺の清潔、整理整頓、排泄の自立等は生涯自分で管理しなければならない事です。3〜4歳までには意欲的に取り組む姿勢を培いたいものです。躾は厳しくと思いこんでいるお母さんたちも多いようですが、励ます事、ほめる事がいかにやる意欲を引き出すか、長年の保育経験の中から確信を持っていえる事です。パンツが裏返しでも初めて一人で履けた時、すかさず「ワーッ、スゴイ!えらいのねえ、パンツが一人で履けちゃった」、尊敬の眼差しで見つめる。人の嬉しい表情を見るのは、大人も子どももいいものです。その表情が意欲につながります。食事は7〜8ヵ月頃から食べ物に触りたい、確かめたい気持ちが高まり、グチャグチャの時代が始まります。ある程度、手づかみの時期が過ぎたらスプーンで食べる事を教えましょう。もう1本のスプーンでしっかり補助しながら。やがて自分のスプーンで食べるようになり、大人の補助を嫌がるようになります。この時かき回してばかりで、食べ物で遊ぶような時はさっさと片づけ、ある程度時間が経って空腹になった頃を見計らって食事させると一生懸命食べてくれます。食べないからといって菓子や果物を与えてしまうと、甘いものやジュースばかりで食事をさっぱり食べないというお定まりのコースに簡単に突入していきます。

 

 

 

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