保育所(園)に子供を預けて思うこと
費 文怡
(マーヤ保育園 保護者)
日本の国際化が進むにつれ、多くの外国人が日本で生活するようになってきた。しかし、言葉をはじめ、生活習慣など、国によって文化が異なるため、国際化が順調に進むには異文化に対する相互理解が不可欠で、急務となってきている。
子供をもつ外国人親は、日本で、とりわけ日本の保育所(園)に預けている子供の成長や子供の教育に不安を感じ、多くの悩みを抱えていると思う。
一方、子供にとっては、1日8時間以上も保育所(園)にいるため、「三つ子の魂百まで」といわれるように、保育所(園)は将来の性格形成などにもっとも重要な場であるに違いない。
最近、外国人の子供を預かっている保育所(園)が増え続けており、子供達の扱い方に関して様々な悩みをもち、戸惑いを感じ、また、先生達は実にいろいろな努力をなさっていると思う。そこで、保育所(園)に子供を預けている親の一人として、保育所(園)に対する感想などを二、三述べてみようと思う。
1. 言葉
外国人親にとって保育所(園)に入る際の一番の心配事である。
1) 「バイリンガール」へ
子供が産まれて、家では日本語を使ったほうがいいよ、とよく言われていたが、しかし、両親ともに外国人である場合はとても無理だと思う。我が家では特に中国語あるいは日本語というようには意識せず子供を育っている。保育所(園)へ行ったおかげで、今では、日本語で話しかければ日本語で、中国語で話しかければ中国語で答えてくれている。しかし、恐らく3、4才の頃から、これは何語というふうに少しずつ区別できるようになってくる。その際、子供に母国語と日本語の意味をそれぞれ教え、覚えさせる必要がある。
2) 中国語と日本語
中国語と日本語はともに漢字を使用するため、大人は日本語がわからないとき、日本人と筆談できるが、子供には通用しない。保育所(園)の先生が中国語の日常会話を紙にメモし、一所懸命に覚えようとする姿勢が感動的で、今でも忘れられない。
3) 日本語の難しさ
大人、子供に関わらず、日本語は実に難しい。
おや:「○○ちゃん、それはよくないよ。」
子供:「よくあるわ。」
という会話をよく交わすものである。親にとっては、非常に心配するのであるが、大勢の日本人のお友達とずっと保育所(園)生活を送っていくうちに、徐々に正しい日本語が話せるようになると信じている。
4) 言葉遣い
時間が経つと、言葉をたくさん覚え、難しい話もできるようになるが、汚い言葉も覚えてしまう。