日本財団 図書館


4. 新たに創出することが期待される輸出入コンテナ貨物(「創出貨物」)

ここでは、現在は長崎港周辺で生産・消費される貨物として計上されていないものの、今後、長崎港の独自性を発揮できる輸出入コンテナ貨物として新たに創出することが期待される貨物について、長崎港周辺の産業構造・貿易構造等を把握することにより、その品目・業種等の検討を行う。

 

(1) 長崎港周辺地域の産業の特徴

長崎県における主要な産業として、造船を主とした製造業、全国第2位の海岸線と天然の良港に恵まれて発達した水産業、歴史・文化資源を活かした観光をあげることができる。ここでは、これらの主要産業について貿易との関連からとりまとめる。

 

1]製造業

九州では、古くは石炭、造船、鉄鋼といった重厚長大産業の占める割合が高かったが、近年では、1980年代の半導体産業及び90年代の自動車産業の立地によって、基礎素材型から組立加工型への転換が進んでいる。

長崎県においては、従業者数、製造品出荷額等ともに全国平均を上回る伸びを示しているが、製造業を総生産額ベースでみると長崎県の全国に占めるシェアは0.5%であり、人口のシェア(1.2%)と比べると低く、低調であることが課題である。

業種別にみると、事業所数では、食料品(37.4%)、窯業・土石製品関係(12.5%)、衣服その他の繊維製品(10.2%)が多く、従業者数では、食料品(22.3%)、窯業・土石製品関係(17.9%)、一般機械器具(14.6%)、電気機械器具(10.7%)が多く、出荷額では、一般機械器具(34.6%)、電気機械器具(16.9%)、食料品(14.4%)、輸送用機械器具(10.9%)が多い。

特徴ある産業と立地場所をみると、機械器具関連では古くからは長崎市・時津町の県南と佐世保市に造船やプラント関連、電機機械関連の工場が立地し、さらには誘致活動によって諫早市・大村市に半導体関連の工場が立地している。窯業関連では、県北の波佐見町・佐世保市が中心である。食料品関連については、県内で生産される農畜産品・水産品を活かし、カステラ、蒲鉾、干物、からすみなどの特産品を生産しており、その事業所は全県に広く分布しているが、諫早市・大村市等の県央に大規模な事業所が集積している。

これらの製造業における原材料・部品などの中間財については海外からの輸入がみられること、機械器具関連では輸出が主力であることから、貿易実績の拡大に寄与する産業も見込まれる。

 

2]水産品

長崎県の水産業は、1995年時点で、生産量536千トン(全国シェア7.3%)、生産額 1,670億円(同8.0%)、経営体数14,305(同8.8%)、就業者数28,510人(9.5%)のいずれにおいても全国第2位の地位を占めている。

主要な魚種について長崎漁港の水揚げでみると、かまぼこ等の加工品に使用される、まあじ(全国主要漁港に占めるシェア10.3%、以下同じ)・えそ(8.0%)・いか(するめいかを除くその他のいか13.4%)・そうだかつお(24.8%)や高級魚では養殖の盛んなぶり類(7.6%)・まだい(15.9%)・ひらめ(12.5%)・たちうお(25.7%)・えび(18.0%)などのシェアが高い。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION