現行のStandardsは、Table III、Table IV、Table Vのようである。
将来計画として計画されているものは、Table VIである。
以上を勘案すれば、補完すべきStandardsとして、次のものが必要であると思われる。
1]早い機会にRevisionが必要なResolution(TableIの☆印)
(1) A.382(10) Magnetic compasses carriage and performance standards
理由 A.382(10)は、磁気コンパスのconstruction・materials・Performance・correcting devices and positioning(minimum distance and safe distance)を規定している。
これらは一部CIRMの要請しているS/N Circularを含んでおり、このA.382(10)を改正することで解決できる。
またA.382(10)は、磁気コンパスを基準磁気コンパスと操舵磁気コンパスとに分けて規定しているが、新SOLAS案では操舵用磁気コンパスのみであるから修文が必要である。
lSOの磁気コンパスWGでは、船体磁性材からの最小距離について漁船等では、実行不可能であることを指摘し、Diagramの改正を希望している。
(2) A.384(10) Performance standards for radar reflectors for ships less than 150GT.
理由 A.384(10)は、100GT以下の船に褐揚すべきradar reflectorを考えて、10m2のradar cross sectionを要求しているが、新SOLAS案では150GT以下の船に褐揚すべきradar reflectorであるから、15m2のradar cross sectionでよい。(A.384(10)を定めた時に使用したProf.SHOJIの論文による。)
A.384(10)では、radar cross sectionと同時に水面上の高さも組み合わせて推奨しているから、この組み合わせも修正する必要がある。
2]なるべく早く新規のPerformance Standardsが必要なDevice(TableIの◎印)
(1) Para.1.2.2のDevice Pelorus
理由 Pelorusとは、方位盤(Azimuth measuring device)の名称で、常識的に船員の間では構造や性能が定着していたが、最近ではあまり使用されないので明確にする必要がある。
同時にその機能から考えて、Performance Standardsを規定することが必要である。
3]少し遅れても新規のPerformance Standardsが必要なDevice(TableIの○印)
(1) Para.1.2.3のDevice Correcting means to true heading
理由 残存自差のある磁気コンパスのcompass headingからtrue headingを得るには、ある地域においてはDeviation table又はDeviation curveが利用される。これらでもよいことをはっきりさせる必要がある。広い海域にわたって航海する時は、deviationと同時にVariationも考え、更にCIRMが提出した意見のように緯度の変化にも対応できるようなcompass adjustmentを行なう必要がある。Correcting meansとしての自動的なdeviceのPerformance standardsを規定することも航行の安全上必要である。
(2) Para.1.2.9のDevice Telephone communicating heading to Emergency Steering Position
理由 Ship's bridgeとEmergency Steering Positionとの間の船首情報の通信連絡は航行の安全上大切なことで、この目的のためのTelephoneの動作基準をを規定しておくべきである。