6) 基本的対策
今回行なった試験から次に示す放射無線周波数電磁界イミュニティに対する基本的な対策をまとめると次のようになる。
1]電源フィルタは本体に直接とりつける。
2]電源フィルタの二次側の電線は極力短くし、シールドを施す。
3]EMIフィルタは放射電磁界の影響を受けないように極力本体内に組み込む。それがスペース上困難な場合はEMIフィルタをシールドし、リード線は極力短くする。
4]筐体は電気的な隙間を無くして内部の回路基板等が放射電磁界の影響を受けないようにする。
5]端子台などを使用する場合は回路基板と端子台を金属性の板で仕切ってシールドを強化する。
今回行なった対策は導電性布シートによって供試品を隙間無く囲うことで要求基準を満足した。しかし、一般に電気機器は通電状態において発熱するため、供試品を隙間無く囲う場合、熱が内部にこもり供試品内部の温度上昇や導電性布シートの発熱などを生じる可能性がある。したがってシールド性能を損なわずに通気性を持たせ、内部に熱がこもらないようにするために、通気口に金属性の金網(EMC用に設計された金網)等を併用する必要がある。
10.3 伝導無線周波数妨害イミュニティ試験
A. ナブテックス受信機
A-1 図29、図30及び写真11にセットアップの状況を示す。
平成10年度で誤作動対策を施した供試品を使用して試験を行なう。
(施した対策内容 : BK線を0.047μFのセラミックコンデンサでバイパス)