9.1.3 電源故障イミュニティ試験(IEC60945-10.8)
(準拠規格IEC61000-4-11)
本試験は、電源切替及びブレーカ作動によって船内電源が短期的に遮断された時の影響をシミュレートするものである。本試験は、電源にバッテリーを使用したもの、又はバックアップバッテリーを備えた装置には適用しない。主電源と非常用電源の切替のために、IMOSOLAS条約で許容されている遮断もこの試験に含まれる。
60秒の電源遮断を3回行い、各遮断の後、供試品は性能基準Cを満足すること。動作ソフトウェアの破損や基本データの喪失が無いこと。
9.1.4 サージイミュニティ試験(IEC60945-10.6)
(準拠規格IEC61000-4-5)
本試験は、交流電源でのサイリスタの開閉によって生じる遅速、高エネルギーのサージをシミュレートする。
IEC61000-4-5の9.1項に記載したコンビネーション波形(ハイブリッド)発生器をIEC61000-4-5の9.3.1.1項に記載した結合/減結合ネットワークとの組み合わせによって、試験を実施する。(図7参照)
(1) コンビネーション発生器
(IEC61000-4-5 9.1項より抜粋)
9.1 コンビネーション波形(ハイブリッド)発生器(1.2/50μs-8/20μs)
(図16参照)
開回路出力電圧
最低電圧0.5kVから最高電圧4.0kV
サージ電圧波形 : 図17参照
開回路出力電圧の許容差 : ±10%
短絡回路出力電流
最低電流0.25kAから最高電流2.0kV
サージ電流波形 : 図17参照
短絡回路出力電流の許容差 : ±10%
極性 : 正/負
位相シフト : 交流ラインの位相角に対して0°から360°の範囲
繰り返し率 : 最低1回/1分
フローティング出力付き発生器を使用すること。
明示された試験条件に必要な実効電源インピーダンスを増加させるため、追加の抵抗(10Ω又は40Ω)を備えること。
これらの条件のもとでは、結合/減結合回路と組み合わせた開回路電圧波形及び短絡回路電流波形は、各々1.2/50μs及び8/20μs(コンビネーション波形)にならない。