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概要

状況

難民緊急事態は、しばしば主な供給源や通信網から離れた場所で発生する。物資・サービスの供給確保には格段の努力が必要で、それを怠ると事業全体が失敗する。

 

目的

難民事業に必要な物資を適時供給する。

 

対応の原則

?b 手続きを標準化し、統一された「サプライ・チェーン(供給網、supply chain)」と、WFP(世界食糧計画)などの外部機関との調整を図る。「サプライ・チェーン」とは、事業ニーズを満たすために必要な物資・サービスの発注から、調達、輸送、輸入、管理、保管、配給までを含んだ一貫したシステムを指す。

?b UNHCRの事業の中でのサプライ・チェーンの重複を防ぐ。

?b 全ての関連国連機関を調整する機関を設置し、輸送や保管などサプライ・チェーンの一部を実施させる場合もある。このチームは「国連共同ロジスティクス班(UN Joint Logistics Cell)」などと呼ばれる。

?b 緊急に必要な物資を現地で入手できない場合は、UNHCR中央緊急事態備蓄から確保する。

?b サプライ・チェーンにかかわる事務所同士が十分に連絡を取り合い、ロジスティクス上の対応力と限界について直ちに情報を交換する。

?b 輸送・保管の手配には余力を持たせる。物事はしばしば計画どおりに進行しない。ニーズや物資の需要が増大するかもしれない。

?b 必要に応じ技術支援を求める。

 

行動

?b サプライ・チェーンの全側面について包括的な計画を立てる。最初からサプライ・チェーンを全体計画に組み込み、全分野と調整を図り、特殊条件を考慮する。

?b サプライ・チェーンの弱点を確認し、リードタイム(物資の発注から配達までの所要時間)を十分に考慮して行動を取るよう事業管理者に通知する。

?b 現地の状況についての情報を集め、地元の供給業者やその他の機関の実施可能性を評価する。

 

 

 

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