66. ほとんどの場合、乾燥配給食を持ち帰る方が望ましい。補助給食計画で、調理済みの配給食より乾燥配給食が優れている点は以下の通り。
i. 準備がはるかに簡単である。
ii. 職員が少なくて済む。
iii. 伝染病を媒介する危険性が低い。
iv. 母親の時間的負担が少ない。
v. 子どもに食事を与えるという母親の責任が保たれる。
ただし、乾燥配給食の場合、分配・代用する分を補うため、調理済みの配給食の場合より配給量を多くする必要がある。調理済み食品の配給を行なうのは、治安が悪くて乾燥配給食を安全に家に持ち帰れない場合や、調理施設に利用上の制約がある場合が一般的だ。選択的給食計画を準備する際の主な考慮事項は、下表3を参照。
治療用給食計画の準備
67. 治療用給食計画は、特別に作られた給食センターまたは病院か診療所で実施する。医学的・栄養学的な集中治療と水分補給治療が含まれる。人々が利用しやすいように、保健医療施設またはその近くで実施する。治療は段階的に行ない(表3参照)、治療期間は栄養失調の程度や病状によって異なる。少なくともTFP開始後1週間は、24時間体制で治療を行なう。
68. TFPの実施上、最大の問題は、計画を管理する経験豊富な職員、あるいは十分な数の職員がいないことである。計画開始前の、医療および非医療職員を対象とした適切な訓練は欠かせない。難民、特に患者の母親はTFPセンターの管理運営に参加しなければならない。
選択的給食に必要な食糧の量を計画する
69. 選択的給食計画に必要な食糧の量は以下の要素に左右される。
i. 選択的計画の種類
ii. 食品の種類
iii. 予想受益者数
70. これらは正確な人口統計と、栄養調査から分かった栄養失調の広がり具合に基づき判断する。適切な食品や計画の種類については、栄養士が助言する。
表3
