3. ユニバーサルサービスの基準
上述のとおり、ユニバーサルサービスの範囲に含まれるサービスは、国民生活に不可欠なものということになるが、その範囲はサービスの利用状況、国民利用者の意識・期待、時代における社会的要請、技術の進歩等によって変化するものであり、何が国民生活に不可欠なサービスなのかの基準を示すことは必ずしも容易ではない。
ここでは、国民生活に不可欠なサービス(=ユニバーサルサービス)の基準について、考え方を整理する上での視点として、以下の3つの基準を提示してみたい。
1) 普及率基準(量的基準):一般国民を対象とした基本ネットワークサービスであって、その普及率(対 世帯/人口)が一定割合を超えるもの。
例えば、加入電話、ISDN、移動体電話サービス等についての判断基準とすることが考えられる。
※ どの程度の普及率であれば国民生活に不可欠なものとなっていると言えるかについても見解が分かれるが、少なくとも50%を超えることが必要ではないかと考えられる。EUでは、国民への普及率75%が一つの目安と考えているようである(EU委員会へのヒアリングによる)。
2) サービス内容基準(質的基準):1)のようなそれ自体が独立した基本ネットワークサービスには必ずしも該当しないが、ほとんどの国民が社会生活を営む上において、いつでも必要に応じて利用できる状態にされていることが求められるサービス。
例えば、緊急通報サービス、公衆電話サービス、番号案内サービス等についての判断基準とすることが考えられる。
3) 社会政策的基準:上記1)、2)の基準は満たされなくとも、教育政策、福祉政策等と関連する社会政策的な意味合いで、特定のサービスの特定の利用方法(アプリケーション)につき、ユニバーサルサービスと位置づけることが適当なもの。
例えば、学校、病院を接続するためのインターネットサービス等についての判断基準とすることが考えられる。