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2] 安全な運用について

市民掲示板の書き込みについては、公序良俗性を担保するため、規約を定めて事前承諾を前提として運用されており、管理者によるチェックも行われている。また、一般のインターネットからのアクセスもあるため、ハッカー対策も常に考慮されている。これらの点は、CATV網上でVPN(Virtual Private Network)を構築できれば、行政と家庭を接続した安全で大容量のデータも送信できる高性能のネットワーク環境を提供することが可能となるため、将来の課題として検討されている。

 

(6) その他

「コミュニティネットかに」の特徴は、普及率が高いCATVインフラを用いたことにより、家庭に直接、行政情報が入っていけるという効果の他、CATVは見るがパソコンは使ってない人がインターネットを利用し始めるきっかけになったり、通信コスト等の低減により利用が促進される等の効果が期待される。また、地域の情報インフラ整備と共に、外部に対する情報発信という広報効果も期待できる。なお、情報弱者対策として、通常の電話・来庁による問い合わせ対応に加え、電話、ファクシミリによる自動応答サービスをシステムに取り込む等の対応も行われている。

なお、県の「新RENTAI」システムはパソコン通信方式であり、「コミュニティネットかに」とは直接はつながっていないため、安全性は高いが利便性の点では課題がある。セキュリティ機能を強化してインターネット経由で利用できるようになると、連携効果は高まると予想される。なお、県が提供している可児市に関係する情報(生涯学習情報等)については、「コミュニティネットかに」に載せることが検討されている。

 

(7) 考案

本事例のようにCATVの普及が進んでいる自治体では、CATV網を基盤として行政機関と市民、企業との間でVPNを構築することにより、市外に対してはインターネットを介した手軽な情報発信、市内のCATV利用者に対しては、高度なサービスを提供することができる。例えば、CATVを利用する住民に対しては、大容量のデータ(画像や映像情報、音声情報等)の提供、視覚障害者に利用しやすい音声を多用した情報サービス、本人認証に基づいた高度な行政サービス等を安全かつ効率的に行うことも可能となる。

このように、高度で普及率が高い情報通信基盤を活用した行政情報ネットワークは、住民に対し高度で安全性が高い行政サービスを可能とするインフラとして重要である。リエンジニアリングを成功させる要因の一つとして「顧客」のニーズの多様化、高度化が挙げられるが、行政機関と住民を高度かつ安全なネットワークで接続し、住民のニーズに合わせた多様で高度なサービスを実現しやすい環境が構築されれば、革新的な行政サービスの向上も期待される。

ただし、そのためには、事例のように住民の利用率が高い高度な情報通信インフラが必須であり、本市の行政情報サービスが今後、一層、推進され、先進的アプリケーションの事例として電気通信事業者による高度情報通信インフラの全国的な整備を促進することが望まれる。

 

 

 

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