4] 情報システムの再構築
地方公共団体においては、事業分野別に行政情報ネットワークシステムを構築したために、同じ情報が2カ所で入力されていたり、住民が必要な情報を入手するために別々のシステムを利用しなければならないという状況に対し、庁内LANの整備、各ネットワークシステムの相互接続により、統合化を図る事例が見られる。市民から見れば、一つの端末であらゆる情報が入手できるという大幅な改善が実現することとなる。
また、住民記録関係や税務関係等、大規模なシステムに関しては、現在でもメインフレームによるシステム構築が主流であるが、サーバ類の低価格化、相互接続・運用性の向上により、住民への行政サービスや職員用OAシステム等に関しては、サーバクライアント化が進んでいる。
このように、企業で行われているリエンジニアリングと同様の行政情報システムの活用や構築・再構築のパターンは行政機関においても例が見られるが、企業のリエンジニアリングの成功例のように、劇的な効果まで得られているかについては疑問もある。
本調査研究では、行政機関におけるリエンジニアリング(行政情報システムが関連するもの)の事例に関しサーベイを行ったが、情報システム導入やクライアントサーバ化の成功事例は多数見られるにも関わらず、根本的な業務改革を伴うリエンジニアリングの成功事例は見いだせていない。
これについては、以下の2つの原因が想定される。
〇行政機関においては、リエンジニアリングを推進する力(「競争」)が働きにくい
〇行政機関においては、組織特性としてリエンジニアリングを行いにくい要因がある
これについては、以下、検討していくこととする。