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(2) リエンジニアリングの具体例

リエンジニアリングの例としては、分業化されていた業務システムを業務のプロセス単位で統合化する事例がしばしば挙げられている。

過去において、分業化は劇的な生産性の向上をもたらしたが、長い年月のうちに、分業化した時点では適切であった業務システムが最適でなくなっているケースがある。例えば、業務を細分化した時点では、誰もが業務の流れを知っており、分業化され分担した部分に関する全体的な位置付けも知っていたが、年月を経るうちに、担当者は自分の担当部分しかわからなくなる。また、自分が担当する部分さえ無事に完了すれば良しとするセクショナリズムも生まれてくる。情報化の進展や業務の合理化等により、業務全体の効率化・合理化は進んでいるにも関わらず、業務区分の見直しがされないため、その効果が各分担の中でしか生かされないケースもある。さらに、業務を細分化するほど、各部署から次の部署への伝達の時間のロスが発生する。例えば、次の部署に手渡された書類が机の上に積まれている時間の方が、決裁に要する時間よりずっと長いという非効率な状況も生まれることとなる。これに対しては、分業していた業務を適当な単位で統合するとともに一ヶ所に集約し、各担当者がプロセス全体を見えるようにすることにより、業務の大幅な効率化を達成した例がある。

 

図1-5 分業された業務のプロセス単位での統合

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・どの担当者もプロセス全体が見えるので、先を見越した対応が可能

・物理的に部署を一ヶ所に集約することにより、書類等の受け渡し時間を大幅に短縮可能

・同じプロセスを複数グループ作成し、互いに競争させることにより、改善意欲を高めることも可能

 

 

 

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