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・新宿区 選択地域近辺の広域避難場所を表示

http://www.city.shinjuku.tokyo.jp/bousai/hinan/mati.html

・横浜市 地震発生直後における選択地域近辺の地震情報を表示

http://www.city.yokohama.jp/me/bousai/eq/index.html

 

(4) 全庁型GIS(庁内複数部署により共有化されるGIS)

これまでにみてきたように、GISは行政業務の様々な分野において活用されており、庁内の複数部署でそれぞれGISを活用する自治体も多くなってきている。このような自治体においては、個別にシステムを構築しデータを整備するよりも、複数部署で利用できる地図データを共用データとして整備し活用できるのであれば、その方が効率的であり、システムやデータの構築・運用費用も軽減できると考えられてきた。また地図データや属性データの一部を、複数部署間で柔軟に共用することができれば、さらに統合的な情報の利用が促進できることも期待出来る。これを実現するシステムは、従来の個別構築のGIS(スタンドアロン型GIS)に対し、全庁型GISあるいは統合型GISと呼ばれている。

 

1] 複数部署でのGIS共用化へのアプローチ

地図データを共用しようと思っても、既に個別の部署でスタンドアロン型GISを導入している場合、業務によって使用する地図も要求される表示内容も多様であり、簡単に統合化といっても部署間の調整にはかなりの困難を伴うこととなる。これまでに報告されている事例から、自治体におけるGIS共用に至る経緯には、主に以下の3通りがある。

 

(a) 先行部署GISシステムヘの相乗り型アプローチ

ある単独業務において先行的にGIS導入の検討を開始し、その業務に最も適した地図と必要な属性データを既に構築してある自治体で、次にGISを導入したい部署が出てきた場合、先行のGISデータの一部をデータ交換することなく利用しようとするアプローチである。この場合、先行したGISシステムのインターフェースに合わせたデータ・システム構築を強いられるため、使い勝手に多少歪みの出る場合があるが、システム構築上の調整は比較的楽になる。

 

 

 

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