5-1-4 光カード
光カードは、プラスチックカードに、レーザー光で孔をあけることによってデータを記録できる光記録層を内蔵したものであり、読取時には、光記録層にレーザー光を当て、反射の変化を読み取る。
(1) 光カードの特徴
光カードの特徴としては、携帯に便利である、メガバイト単位のメモリ容量を利用できる、単位情報当たりの価格が安価であるなどが挙げられる。また、光カードはデータが消去されない、またはデータの書き換えができないなどのライトワンス(追記型)の特徴を持っているため、データの改竄は不可能である。これは、論理的にはファイルを消去することができても、その履歴(痕跡)が残るということである。
更には、外部磁界や静電気、放射線によってデータが破壊されることもない。従って、たとえ、カードの表面が汚れてデータが読めない場合でも、データそのものは変化しているわけではないので、カードの表面をきれいにすれば、データは正常に読み出すことができる。
光カードが大容量であるということは、イメージ情報や、生体情報を容易に保存することができるということである。例えば、健康診断の情報などは、4〜5キロバイトであり、それに加えて、CTスキャンの情報も$1/10$に圧縮すると10キロバイト程度なので、併せて保存しておくことができ、更に、過去何年分のデータを参照することも可能である。