1] 時間がかかる入管手続きをわずか15秒に短縮
2] 旅行者は入管手続きを待つ長い列に並ばなくても済む
3] 旅行者は入国管理審査官に審査されるストレスから解放される
現在は最近の3ヶ月間で6回以上入出国した16歳以上の旅行者3万3,000人が対象となっているが、旅行者の評判によっては対象者の拡大や他の入管施設への導入を考えている。
(4) ICカード式電力メータ利用(イギリス)
イギリスでは電力使用に際し、使用の都度コインを投入して電気の供給を受けるコイン式電力メータが利用されていた。しかしこれをめぐる犯罪(メータに入っているコインの窃盗、コイン略奪による再使用、偽造コインの使用、コイン集金人を襲うなどの窃盗)が多発していた。そこで英国の電力管轄機関である英国電気会議が、その対策として1986年から実用化し始めたのがバジェットメータ(ICカード式電力メータ)の利用である。
利用の仕組みとしては(システム概要は次頁図表参照)
1] 電力利用者は電気ショップも兼ねるショールーム(配電局が運営)でユーザーキー(ICカード)を新規発行してもらうことで電気を購入する。(プリペイドカード等と同様)
2] ユーザーキーを利用者が電力メータに挿入するとキーにチャージ(充填)された金額が表示され、電気の使用が可能になる。また、電気の使用に応じて電力メータの使用量がキーに記録される。
3] 電気の再購入に際しては、ショールームに行ってそこに設置されているキーチャージャー(価値充填装置)にユーザーキーを挿入し、コインを投入することで新たな電力クレジットの購入額がユーザーキーに記録されて同キーの再利用が可能になる。この際、キーチャージャーはユーザーキーに記録された検針データを読み取り、貸越使用があれば清算処理も行う。