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このときの生物学的環境修復手法は以下のように使われました。

1] 栄養剤の添加は、室内実験、現場での実験など一度効果を評価した後、大規模に適用

2] 冬季は除去作業も困難で、微生物の活動も活発でないことから、4年間にわたり、夏季に限定して実施

なお、この事例では、生物学的環境修復手法による油除去の有効性についての結論は出ていません。また、実験費用はEPA(米国環境保護庁;Environmental Protection Agency)、NOAA(海洋大気庁;The National Oceanic and Atmospheric Administration)とエクソン社が分担しました。

 

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アラスカ湾の海岸で栄養剤を撒布している様子

(出典:米国沿岸警備隊報告書;1993年)

 

(3) テキサス海岸沖油流出事故

1990年6月8日にテキサス海岸沖で発生したノルウェーのタンカー、メガ・ボルグ号の爆発事故の際に、海上を浮遊している油の処理に微生物を利用する手法が実験的に使われました。

油処理には、微生物製剤として凍結乾燥した細菌とリン・チッソを主成分とする栄養剤が使われました。茶色の海が黄色に変化し、撒布16時間後に、水面の油は消失しましたが、それが生物学的環境修復手法の効果かどうかの決定的な証拠は得られませんでした。また、海洋生物への毒性、海水中の栄養分の増加なども認められませんでした。

 

 

 

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