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7. 海外における生物学的環境修復手法の事例

 

(1) 海外での実績

生物学的環境修復手法は、陸上における土壌などの浄化によく使われており、米国のほかに、欧州ではドイツ、オランダが先導役であり、フィンランド、英国、フランスおよびイタリアでも使用されています。そのほか、ロシア、南アフリカ、イスラエル、インドネシアなどでも使われています。

米国では、石油類の貯蔵タンクや輸送パイプからの漏れによる土壌の汚染対策などを中心に実用化されています。海での使用は、実証されていない技術であるが、有効な手段であるとし、現在、海での実用化を目指し、その有効性や環境影響についての研究が積極的に行われています。

事実、1989年のアラスカ湾で発生したタンカー座礁事故、1990年のテキサス海岸沖で発生したタンカー爆発事故の際に試験的に生物学的環境修復手法が使われました。

 

(2) アラスカ湾油流出事故

1989年3月24日にアラスカ湾で発生したエクソン・バルディーズ号の座礁事故で流出し、海岸に漂着した油の処理には次の方法が使われました。

1] 物理的処理法

スチーム洗浄、高圧水、高温水洗浄、機械による堆積物除去や耕転など

2] 化学的処理法

分散剤の撒布、海岸洗浄剤(油処理剤による分散のメカニズムは下図を参照して下さい。)

これらの処理法以外に、生物学的環境修復手法が試験的に行われました。

3] 生物学的環境修復手法

現場サイトの実験区域で栄養剤を撒布する手法が大規模に実施されました。

また、酸素を添加する手法や微生物を使う室内実験も行われました。

 

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油の分散メカニズム

(出典:海洋油流出対応;ITOPF)

 

 

 

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